個人輸入でも必要な関税と消費税
個人輸入でも関税がかかる
Amazonなど海外から商品を買うと「輸入」になるので、税関を通るときに関税(+消費税と手数料)がかかります。
「関税がかかるのは業者が大量に輸入した場合だけ」と思っている人もいるかもしれません。しかし、一定額を超せば関税を払わなければいけないのは個人でも同じです。関税を払ったことのある人でも、何円以上で何%取られるのかということを知らない人は多いと思います。
ここでは「何円以上買うと」「何をどれだけ払わないといけないのか」を書いていきます。
税関でかかる費用の考え方
税関でかかる3種類の費用
税関では次の3種類の費用がかかります。といっても、必ず請求されるわけではありません。関税は商品によって税率が違いますし(0%~)、一定額以下の場合は3つとも支払う必要はなくなります。
- 関税
- 消費税
- 通関手数料
商品価格の60%が課税対象
個人輸入の場合は、商品価格の60%が関税を計算するときの基準になります。つまり、関税の計算は次のようになります。
商品価格×60%×(関税率+消費税率)+通関手数料
個人輸入でも、他人に売るための輸入は業者と同じ税金を取られます。「商品価格+送料+保険金額」の100%が課税対象になります。ここでは自分で使うための個人輸入について書いていきます。
16,666円以下は免税
課税対象額が1万円以下なら関税と消費税の支払いを免除されます(例外有)。同時に複数の荷物が送られてきた場合は、その合計金額で判断されます。1つ1つの荷物が1万円以下でも、合計が1万円を超えれば課税対象です。
個人輸入の場合は「商品価格×60%」が課税対象なので、商品価格16,666円以下なら税金がかかりません。
通関手数料は200円
荷物が税関で課税の対象になった場合、通関手数料がかかります。通関手数料は荷物1つにつき200円です。関税が無税の場合は通関手数料がかかりません(消費税のみ課税)。
関税と消費税の税率
関税率は千差万別
関税の税率は税関のウェブサイトの実行関税率表に載っています。本やCD/DVD/ブルーレイは無税なので関税はかかりません。
課税対象の価格が10万円以下の場合(少額輸入貨物)は税率が簡易税率になります。ただし、一般税率の適応を希望した場合や、簡易税率適応外の商品、一般の関税率が無税のものはそちらが優先されます。
実行関税率表は項目が細かすぎて、どこに分類されるのか調べるのが大変です。日本貿易振興機構に主な品目について、一般の関税率と簡易税率がいくつになるのかまとめたページがあります。
消費税は5%
海外で買っても日本の消費税がかかります。消費税は16,666円以上なら、商品の種類に関係なくかかります(関税率が0%の品目でも消費税はかかります)。税率は国内で買い物をするときと同じ5%でです(商品価格の60%にかかるので、商品価格の3%)。
税関のウェブサイトは「内国消費税」と「地方消費税」を分けて書いていますが、普段私たちが消費税と呼んでいるのはこの2つを足した5%です。内国消費税と地方消費税はそれぞれ4%と1%(内国消費税の25%)です。